日本、予想外のGDP年率換算2.1%増。このまま成長が続くのかを考える。

 

 日本の2019年第一四半期の国内総生産(GDP)の成長率は0.5%増、年率換算で2.1%増だった。経済成長がほぼ横ばいの中、年率換算でも2.1%増というのは予想外にいい数字といえるだろう。しかし、これで安心しきっていていいのだろうか。

個人消費や設備投資、輸出入はマイナス

 GDPが年率換算で2.1%増だったからといってまだ安心することはできない。なぜなら個人消費、設備投資、輸出入はマイナスだったからである。

 逆にプラスになったのは何か。住宅投資や公共投資である。

 普通に考えて、日本の人口は減っていっているのだから個人消費が下がることは当たり前である。よって、今回の個人消費のマイナスというのはある意味「想定内」だったかもしれない。そして、プラスに寄与している住宅投資や公共投資であるが、これは消費税増税前という理由とオリンピック前という理由が考えられるのではないだろうか。

 今年の10月に行われるとみられている消費税の増税。現在の8%から10%に引き上げられる予定である。この消費税増税前の「駆け込み需要」が一種の景気刺激策として期待されているが、その景気刺激策が今回の住宅投資にも効き始めたのかもしれない。

 また、日本は2020年に東京でのオリンピックを控えている。そのオリンピックに向けた準備により公共投資がプラスになった可能性がある。

 よって、もし今回の住宅投資と公共投資のプラスが消費増税前の駆け込み需要とオリンピック需要によるものだとしたら、消費税増税後とオリンピック後はどうなってしまうのだろうか。

オリンピック後は地獄かもしれないのでは、という私の憶測

 オリンピック後は日本にとってのイベントはほぼない。というか国がオリンピックに向けて気合を入れているのはいいことなのだが、オリンピック後の日本はどうなっているのだろうか。

 オリンピックが終わった後も大阪万博があって、景気刺激策になるじゃん!という人もいるだろう。確かに大阪万博はビッグイベントである。しかし、その万博はオリンピックほどの価値があるだろうか。

 オリンピックは国と国がスポーツを通じてつながりあういい機会である。オリンピックはある意味様々な競技の世界大会を一度にやってしまおう、という形のものであって、世界中の選手が一つの場所に集まらなければ競技で競い合うことはできない。

 一方、万博はどうだろうか。万博では様々な国の最新技術などが展示されているが、それをわざわざ見に行くだろうか。今やインターネットの時代が始まって何十年もたつ。前回の大阪万博の時は目新しいものを見ようと日本中の人々が駆け付けたが、今それが起きるだろうか。

 私は大阪万博に期待をしないほうがいいと思う。ある程度の景気刺激にはなるだろうが、まずその万博を行うという時点で多額の費用が掛かる。結果日本の経済のプラス要因になるのかはわからないところだろう。

 よって、人口減少中のこの時代、オリンピックが終わったら日本は順調に衰退していくだけなのではないか、という予想ができる。それも数年後に迫っている。すぐそこまで恐怖が私たちを迎えに来ているかもしれない。

政府は少子化対策を今からでも本格的に取り組めないのか

 私は専門家ではないので知識的に至らない部分がたくさんあるのだが、国の人口が少なければ経済の規模も小さくなってしまうということはわかる。

 人口減少中の今の日本。深刻な人手不足の中、外国人労働者の受け入れも積極的にし始めたが、やはり国力を強くするのには子供の数が増えなければならないのではないか。

 今までの政権が少子化対策を怠ってきた分、そのつけが今回ってきているのだ。人口減少は避けられないが、少しでも傷を和らげるために、今からできる少子化対策があるのではないだろうか。

 政府は大学授業料の無償化をはじめとしたさまざまな取り組みを行っているが、現在の合計特殊出生率は1.4台。子供の減少は止まらない。

 現在の経済状況を改善することだけに着目して、もっと何十年後かの未来に向けての対策をしなければならないのではないだろうか。まぁ、何十年後に向けて投資します!といって税金をかけようとしたら、国民が納得はしないだろうけど。

 とにかく、今の状況だけ見てでも駄目だ。今の日本は経済世界3位という現状があるからこそ何も感じないが、世界における日本の重要度が年々低下しているのは確実である。未来に向けての取り組みを、国民全員が責任感を持って実行していくことが今の日本には必要なのではないかと思う。

 

 

以上、私の少々長めの独り言でした。(笑)

 

にほんブログ村 にほんブログ村へ
にほんブログ村