北朝鮮がミサイル発射か…韓国の限界と日本の立場

出典:金正恩 - Wikipedia

  2019年5月4日、北朝鮮が短距離飛翔体を放ったとの一報が世界中のメディアから報じられた。米朝会談が行われて以来、ミサイルの発射を自粛してきた北朝鮮だが、金正恩の我慢できない”子供っぽさ”が現れてしまったのだろうか。本当にあきれてしまう。

 注目すべきなのは打たれた飛翔体がミサイルだったのかどうかである。日本経済新聞では、このような記事を掲載していた。

北朝鮮朝鮮中央通信は5日、金正恩キム・ジョンウン)委員長が4日に東部戦線防衛部隊が日本海上で実施した「火力攻撃訓練」を現地指導したと伝えた。4日午前に発射された短距離飛翔体を指すとみられる。飛翔体の全容は不明だが、同通信は「大口径長距離放射砲(多連装ロケット砲)や戦術誘導兵器」と説明した。一部の韓国の軍事専門家からは、飛翔体が弾道ミサイルだったと指摘する声が出ている。

出典:「北朝鮮飛翔体は弾道ミサイルの疑い」韓国軍事専門家 (写真=共同) :日本経済新聞

  これによれば北朝鮮は”訓練”を実施したのだそう。訓練ということは、扱われたのは当然武器であって一部の韓国の軍事専門家からの指摘にある通り、発射された飛翔体はミサイルであった可能性も高い。長い間ミサイル発射を我慢し続けていた北朝鮮に何が起こっているのだろうか。

 

 

韓国の限界

Moon Jae-in (2017-10-01) cropped.jpg出典:文在寅 - Wikipedia 

  韓国で親北派の文在寅が大統領に選出されると、韓国はこれまでの方針とはうって変わって「北朝鮮に優しい」外交をするようになった。これまでは日米韓同盟だけでなく世界で作り上げてきた北朝鮮包囲網を次々と壊していった。

 それに代表されるのが『瀬取り』だ。韓国による北朝鮮との瀬取りが、世界が取り組む北朝鮮への制裁の抜け穴になっているとされる。瀬取りとは、海上で船から船へ物資を受け渡すこと。制裁対象の物資を韓国が北朝鮮側に受け渡していることが、海上自衛隊などの監視から明らかになっている。

 国際的な取り決めの制裁を破ってでも、北朝鮮との友好関係を構築したいのだろうか…

 

 文在寅はこれまで北朝鮮との友好関係を強化しようと努力してきた。南北首脳会談も行い米朝会談を仲裁したのも彼だ。彼の最終目標は、間違いなく朝鮮半島の南北統一だろう。

 

 まぁ確かに、同じ民族なのに南北に分断されているということは、少し寂しいような気もする。だから最終的な目標を統一にするのもわからなくはない。でも世の中には自分と北朝鮮だけがいるのではない。世界中の国々が密接にかかわりあったこの現代に、マイペースに外交できないのは当たり前である。彼はどう考えても急ぎすぎである。

 

 彼が大統領に当選したのは韓国の国民が南北が仲良くなって朝鮮半島の平和を願ったからである。だが、今回の飛翔体の発射によって見事に裏切られてしまったのかもしれない。

 

孤立を深める韓国

South Korea's new President Moon Jae-In speaks during a press conference at the presidential Blue House on May 10, 2017 in Seoul, South Korea.

出典:Moon Jae-in Dispatches Envoys on North Korea Crisis | Time

 韓国はこれまで北朝鮮との関係改善にのみ注力してきた。しかし”注力しすぎた”かもしれない。なぜなら他の国との関係がまずいからだ。

 例えば日本。徴用工判決やレーダー照射問題など抱える問題は大きい。一つ一つ丁寧に扱えばよかったものの、テキトーに処理したため今は最悪の関係になってしまった。これまでも何度も壊れてきた日韓関係。修復しては壊れの繰り返しだったが、もう安倍総理が依然として無視する立場になってしまった。G20での首脳会談の開催も、日本政府は前向きではないようだ。

 そして日米韓同盟の最重要国であるアメリカ。もともと悪かったわけではないが、アメリカ側だったはずの韓国が北朝鮮側に回って話を進めるため、アメリカ側が不信感を募らせている。先日アメリカで行われた米韓首脳会談はわずか2分で終わったとされており、関係が悪化したとしか考えることができない。

 中国は韓国のサード配備から関係はあまりよくなかったが、今は微細粉塵などの問題があり、関係が良いとは決して言えない。また韓国と関係の悪い日本と急接近しており、輪に入れていない感が否めない。

 

 

北朝鮮がつくった韓国大統領 文在寅政権実録

北朝鮮がつくった韓国大統領 文在寅政権実録

 

 

日本はどうあるべきか 

 日本はどうあるべきなのだろうか。いえるのはただ一つで、これまで通りアメリカと緊密に連携して北朝鮮に対して依然として厳しい姿勢で向き合うことである。世界で気づいた北朝鮮包囲網を崩してはならない。無理に親しくするといつ裏切ってくるかわからない。北朝鮮というのは本当にめんどくさい国である。

 韓国に対してはどう接するべきだろうか。徴用工判決など、日本に対しての扱いがひどいように感じる。韓国国民の国内の世論を気にしている間の韓国にはまだ厳しい態度で接しているべきであろう。また、北朝鮮に”親しすぎる”韓国に対してはまだ甘い態度をとらないほうがいいだろう。

どうしようもない韓国、どうなればいいのだろうか。

 民族が分断され、日本と中国とロシアという大国に囲まれ、また同民族の北朝鮮が厄介者の韓国は政治運営が難しいのは事実だろう。しかし、これまでの日米との関係を破ってまで北朝鮮との友好関係を結ぼうとするのはいかがなものだろうか。人間でも同じように、すべての国に対していい顔はできないのである。朝鮮半島の統一を最終目標にするにしても、今の世界情勢を考えたうえで、適切な行動をしてほしいものである。

 

 

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